先生の顔が見れなくなった

2024年01月13日

とうとう恐れていた事態が起きてしまった。
先日診療所から電話があり、先生が倒れたと聞かされた。それで予約していた患者さんには、別の医療機関へかかるようお願いしている、と言う。
一年くらい前に先生が体調不良で診療所を一時的に休んだ時は、予約を一週間ずらすだけで済んでいた。他の人にも確認してみたが、今回はどうやら診療所を閉める方向らしい。
新年から能登半島地震が起きて波乱の幕開けだと思っていたら、足元でもいきなり来た。いや、先生の年齢を考えたらここまで持たせたことが驚きに値する。
倒れて、そのまま亡くなったという話ではない。これからは、先生が独自でやられていた訪問診療の患者さんを一人一人回って最後の声掛けをされるおつもりだろう。
自力で診療所へ通える患者とは会えず、紹介状を出すこともできないが、それは仕方ない。これまでの先生の功績を考えたら、診療所を閉める判断を受け入れることが一番大事なことだと思う。

そんな経緯があって、今日は別の内科クリニックへ。前日に予約を入れ、徒歩で移動するところからもう違っている。
散歩の途中で外観だけは見て知っていたが、診察を受けるのは初めてだ。受付は二階。問診票を記入して、こちらの医師と初対面。それから胸部レントゲンと心電図と採血。そして再度こちらの医師と対面して、診察を受ける。全ての結果が想定内。ただし全てがバタバタだった。
診察そのものはそれなりの時間で終わったが、処方箋が出来上がってこなくて待合室で待たされた。あまりにも遅いものだから、FAXを送る手筈で、一旦いつものドラッグストアへ。徒歩で移動する時間があったはずなのに、ここでもまた待たされた。
FAXが送信されて無事、処方箋で薬を出してもらえたのは12時近く。予定していた買い物をする余裕なんてとてもない。まっすぐに帰って昼飯を食べたらどっと疲れが出て、ベッドに身体を横たえて昼間から眠ってしまった。
正直なところ、心機一転なんて気持ちにはならなかった。むしろ、途中でうんざりしていた。
クリニックの医師が悪いわけではない。施設の違いにまだ慣れていない。初診だから、という点も大きかった。
ただ僕としては、セカンドオピニオンなんて求めていない。
別のクリニックを受けてみて、痛感する。やはり地元の診療所の方が安心できる。小さい頃から変わっていないのもあるし、地元にこれだけ尊敬できる先生がいるのが誇らしかった。足を切断して網膜症の手術を受けところから急速に回復したのは、間違いなく先生のおかげだ。
しかも、完全復活を見届けてくれた。そこまで診療所を続けてくれた。僕にしたら、こんなありがたい話はない。

処方箋に関してはほぼ同じ中身だったが、血糖測定に必要な品は出なかった。よく考えたら、測定機器は診療所から貸し出されたもの。クリニックで使っているものとは違う。
電話で話をした時、しばらくは診療所がサポートしてくれるという話だったから、お言葉に甘えよう。
どこかで一度、地元の診療所へ足を運んで血糖測定に使う品をもらい受けたいと思う。お母さんも別のクリニックを受診するようにはなったが、何とか車を出してもらって。
そこは僕が生まれ育った村の馴染みの診療所。やっぱりまだ、地元との繋がりは断ち切りたくない。
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Posted by くろねこ  at 20:27 │Comments(0)義足で歩く命と健康、再生の物語光を求めて
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