作業所で猫カフェを

2023年02月23日

2月22日は猫の日。
今年は熊猫の中国返還ばかり話題になって影が薄いと思ったら、夕方のニュースでばっちりやっていた。
今月、岐阜市にオープンしたばかりの猫カフェについて。
ここはB型作業所が保護猫団体と岐阜市の協力を得て運営していて、現在は8匹の保護猫が店内で飼育、管理されている。彼らを世話したり、お客様への接客は作業所の障害者6名が担当する。
以前から注目はしていたが、映像で見ると忍者のモチーフが猫カフェの雰囲気にぴったり。スタッフからやりがいがあるという声も聞けて、猫好きのくろねことしては羨ましい限りだ。
ぜひ、うちの作業所でも猫カフェをやってもらいたい。いや、冗談抜きで。

作業所を交えての面談において、支援員の方からこう言われた。
あなたは、もっと欲を出した方がいい。欲を出しなさい。
その面談では工賃アップが話の中心だったから、はあ、と生ぬるい返答しかできなかった。屋外作業が始まれば、と言われても正直なところ面倒だと思う気持ちが強い。
半年以上働いてみて、作業所の現実がいろいろ分かってきた。おそらく作業所の工賃が劇的に上がることはないだろう。愛知県で起こされた訴訟に勝てたとしても。
その現実を前にすると、一般の働き方と違って労働時間を増やしたり大変な仕事を引き受けてもあまりメリットがない。なのに、欲を出しなさい、と言われてしまった。
どうしよう、と悶々としていたところに、幾つかのヒントから思いついたのが猫カフェの提案だった。
これは猫好きだから猫カフェと言っているが、犬でもハリネズミでもフクロウでもいい。カフェにこだわるわけでもない。
作業所の次の展開として、何かオリジナルの事業を展開して欲しい。微妙な工賃アップよりもそちらの方が何倍も有益だ。

くろねこの通う作業所を俯瞰すると、スタッフは比較的若く、利用者は常に満杯で、資金が豊富にあるとまでは言えないまでも好調な印象。伸びしろは十分にある。
そのせっかくの伸びしろを、現在のような既存の事業で埋めてしまったらもったいない。仕事の選択肢を増やしてあげるだけでも個々人のやる気や能力は上向くのではないか。
岐阜市の猫カフェがいい例だ。ここで働くと、動物関係の仕事へのスキルアップや、猫好きのお客様との触れ合いから自信が深まる効果が指摘されている。接客業である大変さは当然あろうが、自主的に働くメリットは極めて大きいと思う。
事業の性格上、どうしても作業所を卒業できない利用者は一定数いる。長い人生の大半を過ごす場所がつまらないよりは、少しでも要望に沿ったものである方がいいに決まっている。
工賃が上がらないなら尚更のこと。小遣い程度の工賃とは別の働くメリットを一人ひとりに与えるべきだ。
もちろんオリジナルの事業には資金が必要になるが、確固とした方向性があればお金のことは後回しでいいと思う。現代だとクラウドファンディングという手法もある。広い視野に立って今後の展開を考えてほしい。

もし猫カフェをやるというなら、くろねこは喜んで協力する。今は半日だが、頑張って一日働いてもいい。
まずは視察かな。岐阜市なら日帰りできる。
なに、元々のカフェに戻して猫を飼うだけ。決して夢物語ではない。
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